すごく季節外れな話なのだが、
小学生の頃、先生が窓の外を指して「あの花、分かるか」と言うので
「知らないです」と答えたら
「菜の花や!」と、信じられないぐらい激しく怒鳴られた
お〜、あれが菜の花か
明確にこの花は菜の花と言うんだよと
大人から教えもらったことがない
そう言えば、桜やチューリップやひまわりや、そういう名前ってどうやって覚えたのか
誰かに教えてもらったから知ってるわけで
でも、まったく記憶にない
てか、菜の花を知らないのがそんなに悪いことなのか
帰宅して、そのことを親に言うと
「なんで菜の花を知らんねん!アホちゃうか。フツー知ってるやろ」
と、またまた怒られた
フツーって何?
あなたたちが教えなかったからフツーじゃない人間になったとしたら
それはあななたちのせいです
と思ったが、言うと殺されるので我慢した
ボクの中では「菜の花事件」として59歳になった今でも記憶されている
ところで、菜の花事件の先生から「貧乏くさい服を着るな」と言われたことがある
貧乏かセレブかは特に気にならないが、
お気に入りの服をディスられたことに傷ついた
この先生は、児童の着ている服の価格がそんなに気になるのか……
と子供ごころに思った
これをボクは「貧乏くさい服事件」と名付けた
そう言えば、この先生に金属バットで頭を殴られたことがある
別に悪いことをしていないのに……
約50年前
当時としては珍しい金属バットを学級費で購入したとかで
みんなに自慢気に見せつけながら
「試し打ちしよか」とその先生がニヤニヤしながら言った
そして、ボクの頭を試し打ちした
コツンと冗談でなぐるなら分からんでもないが
ものすごい衝撃が側頭部を襲った
そんなに力を入れて殴りますか?しかも不意打ちだし……
と思いつつ、その場に倒れ込んでしまった
で、その先生が言ったひとこと
「避けろよ」
いやいや、避けれないっすよ
ナニこの先生……
この日のことは「金属バット殴打事件」として今も記憶に残っている
帰宅して親に言うのが怖かったので
言っていない
とりあえず、世の中は理不尽だってことを悟った
今、自分が講師になって思うのは
知らず知らずのうちに学生を傷つけているのかも
不用意に言ったひとことで心がズタボロになっているかも
「〇〇事件」として、一生残ることになるかも
そんな
かも、、、かも、、、という不安ばかり